この投稿はヴァイオリンの調整技法についてお話しするために、その前提となる
『 ● ヴァイオリンの個性はどこからくるのでしょうか? 』との設問からはじめました。
1. ヴァイオリン族の表板、裏板のふくらみと剛性ついて
2. ヴァイオリンのアーチ( 複合ドーム )と上下ブロックの関係
3. ヴァイオリンの動き( ねじれ )について
ヴァイオリンは 響胴内の空気を振動させるために エネルギーを供給する弦の揺れから振動板のところまで それをスムーズに伝える仕掛けが組み込まれています。 私は これを ” 駆動系 ” と呼んでいます。
そして それは 『 たて、よこ、ななめ 』 の3系統にわけることができます。
そこでまず 私は この3系統の内 『 ななめの動き( ネジレ )』のお話しから入ることにしました。
a. F字孔間水平軸の傾斜
b. ヴァイオリンの” 木組み技術 ” と ” 木伏技術 ” について
c. ヴァイオリンの側板設定
d. ヴァイオリンのネックが 押す方向
e. ヴァイオリン裏板の ” 木理 “とジョイント
f. サドルのポジションについて
では‥ ここから続きを始めたいと思います。
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g. 裏板の ” 複合ドーム ” のバランスについて
すでにオールド・ヴァイオリンをお使いの方はご存知だとは思いますが、 ヴァイオリンを平らなテーブルの上に置いても水平にはなりません。
この写真の Matteo Goffriller のヴァイオリンようにG線側が下がりE線側が上がります。 これは裏板のアーチのピークが E線側にずらしてあるためです。 私は オールド・ヴァイオリンの裏板をご覧になるときには断面が 『 へ 』の字型をしていることを確認するのをおすすめしています。
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参考資料として 1998年に フランクフルトで Bochinsky より Hermann Neugebauer さんと Gerhard Windishbauerさん達が ” 3 D-Fotos Alter Meistergeigen ” のタイトルで出版した研究書より 43, 38ページと 表紙の 1686年のアンドレア・ガルネリ の3枚の写真を引用させていただきました。
ご覧のように光学機器を使用して裏板に等高線を出現させれば裏板ドームの頂上が中央ではなく すこし E線側に位置付けられているのが 確認していただけると思います。
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ヴァイオリンのアーチ( 複合ドーム )には もともと曲げやねじれの力に対する変形しづらさの度合いである” 剛性 “が高い( 大きい )という特性がありますが、それを最小限の力で動かす( 変形させる )方法が 『 ねじる 』仕掛けなのです。
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当然ですがヴァイオリンを製作する際に 左右対称にドームを設定すると ” 剛性 ” が高くなりすぎて 振動板のゾーンに届くエネルギーが減少し ” ヴァイオリンの音成分 ” として分析すると 低音域が不足し音の立ち上がりも遅く残響が短い鳴り方となってしまいます。
古( いにしえ )のヴァイオリン製作者はそれをよく理解していて このような『 非対称 ( ” へ ” の字 )』の複合ドーム形状を生み出したと私は考えています。
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S Andrea Guarneri ( 1626 – 1698 ) Cremona 1686年
これは他の楽器にも共通することですが ヴァイオリンの発音メカニズムは 『 動かない場所( 節 )の近辺に周期的にふるえるゾーン( 腹 )を出現させたもの。 』で、そのコントロールは ” 動かない場所 ” の設定でおこなわれています。
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これらの事実を考え合わせると ヴァイオリンは ボール・バックのリュートと フラット・バックの弦楽器などの 仕組みを整理して ” 音色 ” を豊かにするために ” クロスバー( 力木 )やサウンドポスト・プレート ” を減らしそれを ” 複合ドーム ” に置きかえることで誕生したと考えることができるのではないでしょうか?
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” フラットバック の コントラバス ”
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” バーレス・アーチバック の コントラバス ”
怒られるかもしれませんが 私はフラットバックのコントラバスの内部をみると ” クロスバー( 力木 )やサウンドポスト・プレート ” は 柔らかい動きにはむかない‥ と感じてしまいます。 もちろん この楽器がつくられた時代より以前でしたら ここまでハードな設定はされていませんが‥ 。
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S h. ヴァイオリンの ” 音 “を 見てください。
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ヴァイオリンの音は聴くほかにも ” 見て‥ ” 知ることが出来ます。
まず下のチェロ写真をみてください。
ヴァイオリンとおなじように縦方向に年輪が見えると思います。 チェロもヴァイオリンも表板は スプルース材を使っていますが その特性には 縦と横の差が大きく縦に割れやすい‥ ということがあります。 このチェロには 表板魂柱部に割れ( Sound post Crack )がありますが 当然 材木の繊維方向と平行な『 縦ひび 』です。
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そして ヴァイオリンやチェロの特性を知るために 重要なことは 、塗装されているニスのタイプによっては『 土台 』にあたるスプルースの動き方についてこれなかったニスに『 ひび割れ 』が生じるということです。
このチェロの a. ゾーンの縦ひび は その疲労型のモデルケースと言えます。 これはバランスがとれていないチェロが鳴らされたことによって表板に歪み( ヒズミ )が溜まりその結果 表板が変形したことにより魂柱部の疲労が進行していった過程でニスにきざまれたものです。
そして最後に『 魂柱割れ( Sound post Crack ) 』にいたりました。
また おなじく F 字孔部に3本入っている割れ( Cracks )は 表板の自在性が不足した状況で 演奏者が楽器をしっかり鳴らしたことで入りました。 この割れは下にあげた 1/16サイズのヴァイオリンの場合とおなじように 鳴らしたこととの因果関係が分りやすいものです。
では b. と c. そして d. ゾーンのひび割れはなぜ入ったのでしょうか?
この年輪に直交するひび割れこそが チェロやヴァイオリンに設定された仕組みにあわせて動いた跡なのです。
たとえばF字孔が高音域をもっぱら担当する関係で b. ゾーンは 激しく動くこととなり 狭い間隔でひびがはいっています。それから d. ゾーンのゆれは 白矢印の方向に進み 最後にF字孔ウイング先端で激しく高い音を発生させたので d. の位置から先端にかけて ニスのひび割れの幅が 少しずつ狭くなっています。 そして c. ゾーンはこのチェロが 豊な共鳴音をだした跡だと 私は考えています。
下写真は このチェロの b. ゾーンのニスひび割れとおなじ動きをしたビオラです。
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d. ゾーンの動きの例として下に 1/16サイズのヴァイオリンをあげさせていただきます。
幸せな 1/16サイズのバイオリンです。
ヴァイオリンにも弾いたあとが残ります。 この 1/16サイズを使っていた4歳の女の子は弾くのが大好きだったようです。 ヴァイオリンの高音域の響きは 弦の振動 を受けた駒で直接ゆらす ● Aの音と 弦の揺れが上下ブロックを揺らす動きにあわせて● Fと ● G がF字孔に倒れ込むようにゆれるうちの ● G 側をうけた ● Bの振動がだいじな役割を受け持っています。
私は この小さいヴァイオリンは 聞いた方を幸せにできる美しい音色を奏でていたと思います。 それから 私の想像ですが この4歳の女の子を指導した先生は 彼女が出した音を聞いて顔色がかわったと思います。 下に弓の写真を貼ってありますが 彼女の先生が目印に刻んだキズの丁寧さに、先生が指導に注いだ真剣さを感じるからです。
棹に直にキズをつけることに是非はあるでしょうが この弓については ” いい景色 ” だと思います。 さて、このヴァイオリンのニスに入ったひび割れについてですが ニスひび割れAが2本、Bが10本、Cが4本と板割れ1本で とにかく感心する程よく歌わせてありました。
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このときの4歳の女の子は 1992年には 東京国際コンクールと日本音楽コンクールで1位を獲得し室内楽の演奏を積極的に行うとともに、2006年からは東京都交響楽団副首席奏者として活躍されています。
私はこういうヴァイオリンを目にすると 『 人間って いいなぁ…。』 と思います。
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さて 個人的な経験で恐縮ですが 、私が『 ニスのひび割れ 』から 音がよめるようになったのは 2003年 9月29日 16:45頃からと記憶しています。
それは 2週間前まで 11歳の長女が使っていた 1/2サイズのヴァイオリンを 7歳の二女が使いたいと言い張ったので 、その準備として 弦などの交換を検討するために 工房の入り口に立ってこのヴァイオリンを私がチェックしている時のことでした。
風もなく空が晴れわたったおだやかな夕方で 私が立っている工房の入り口には まだ日差しがさしこんでいました。
そのときニスのひび割れが 『 キラッ ! 』と蜘蛛の糸のように光ったのが 私の目にとびこんできたのです。 それで私は このヴァイオリンの表板と側板にはいった ニスのひびを確認してみました。 はじめは 『 なるほど。 分数ヴァイオリンでも フルサイズとおなじ入り方をするんだ‥‥ 。』と思いながら観察していたのですが、 当時 私が記憶していた他の事例とあまりにも合致していたので 『 これは‥ もしかして‥ ! 』と思ったときに 私の顔色は変ったと思います。
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それまでニスのひび割れを特に重大なことと思っていなかった私でしたが、このときニスのひび割れを観察していて ヴァイオリンの表板側の振動モードとそれが きちんと繋がったのです。 私はこのとき『 ヴィジョンが降りてきた‥‥ 。』感覚のなかで 『 いま自分の頭のなかにうかんでいるヴァイオリンのヴィジョンは本当なのかな‥ ? 』と 戸惑いながらも ヴァイオリンを両手で角度を変えたりしながら観察して、もう一度 頭にうかんだ ヴァイオリンの振動モードに誤りがないかを検討しました。
その最中のことです。 私が表板側と側板に気をとられてよくみていなかった 裏板がレイヤー映像のように頭のなかに浮かんだのです。 『 表板がこう振動して側板はブロックによって こう動き‥ということは裏板のここら辺りにこういう形状のニスひびが‥‥ 。』と 私は 独り言をいいながら‥ 裏板を見るために ヴァイオリンをひっくり返しました。
いまでも その瞬間をときどき思い出します。
とにかく感動しました! 私が予測したとおりの形状の小さなニスひび割れが 裏板の推定した位置に 入っていたのです。 おかげさまで 私は 鉱山技師が鉱脈を発見したような 歓びを経験しました。
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これが その 1998年製 1/2 サイズ ヴァイオリンのニスひび割れ写真です。
このヴァイオリンは とにかく初めからよく鳴っていました。 私の長女は前年の夏に このヴァイオリンをもって ロンドン郊外のウエスト・ウインブルドンのサマースクールに参加し、その様子をホスト・ファミリーのお父さんにホール2階席からホームビデオで撮影していただきましたので 何度も聴きましたが 、下の画像で指揮者のまえのメガネの二人組み向かって右側の長女が鳴らす この 1/2ヴァイオリンが 柔らかい音で朗々と響いているのが はっきり聴き取れます。
因みに左側のメガネの女の子がお世話になったホスト・ファミリーの娘さんで 、私が販売させていただいた 1880年頃にイギリスで製作された魅力的な響きをもつ 4/3サイズ ヴァイオリンを使用されていましたので この 1/2サイズ ヴァイオリンの響きの比較検討はたやすかったです。
下写真は 1/2サイズ ヴァイオリンにあたる光線角度を変えて 私の工房で撮影したものです。
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このスケッチは このヴァイオリンのニスひび割れを資料として残すために私が 2005年に記録したものです。
【 ニスひび割れ記録図 】
下左写真は 上図の a. ゾーンの『 うろこ状 』ニスひび割れに近いニスひび割れがはいった ビオラの表板写真です。
同じビオラで 上図 c. ゾーンと類似した ニスひび割れ写真です。
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さて ここで 上図 の d. ゾーンの 4本のニスひび割れをみてください。
これは左F字孔のウィング先端がはげしく振動したことによって入りました。 因みに右側ウィングは こちらよりもっと高音域の音をだしますので この期間では 肉眼で確認できるニスのひび割れは 入っていません。
ヴァイオリンではこの音域は重要ですから この d. ゾーンの振動がきれいに発生するように それぞれのオールド・ヴァイオリン製作者は腕を競いました。
下にこの d. ゾーンの振動が留意されたオールド・ヴァイオリンのF字孔資料として アンドレア・ガルネリと ストラディヴァリそして、ダヴィッド・テヒラーのヴァイオリン写真を挙げさせていただきました。 これらのヴァイオリンでは 先端の揺れがスムーズに発生するように 焼いた針でつけられた ” 焼痕 ” が一直線にならんでいるのを見る事ができます。
このヴァイオリンは David Tecchler ( c.1668 – 1747 )がローマで 1720年頃製作したと考えられるものです。 F字孔周りにいくつも『 刻み目 』や 『 針跡 』がみられますが 特に外側下部の段差として仕上げてある『 節 』は うまく作り込まれています。 このヴァイオリンの 『 針跡 』は ● が上から書き込んであるように 少なくとも10ヶ所あります。 興味深いのは このラインが前出の アンドレア・ガルネリと 角度がほぼ同じということです。
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さてここまでヴァイオリンなどで『 ななめの動き( ネジレ )』を起こすように工夫された設定を中心に指摘をつづけてきましたが 、私は 表板の『 ニスのひび割れ 』だけでなく 他の部分にはいった痕跡までよみあわせると 弦楽器の発音のしくみを証明する状況証拠となると考えています。
上写真は 私の工房の顧客の方が1970年に歯科大学のオーケストラに入る時に新品で購入された カール・ヘフナー社製のチェロを、 私の工房で2006年に撮影したものです。
昔のカール・ヘフナー社製品は塗装が厚くその上に硬いという特徴をもっていました。
このチェロの塗装にも 土台の ” 木材 “が弾きこみによって動いた痕が ” ひび割れ ” として残っています。
その 黒いスジ状の ” ニスひび割れ ” は ネックを中央に 『 X 』 字型に入っているのが見えると思います。 これは弦の揺れによって 『 ネックが胴体をねじった。』 痕跡です。
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この楽器に限らずチェロも ヴァイオリンも胴体が ねじれながら振動して ” 共鳴音 ” が 豊かになるように設計されています。 下に おなじタイプの ” ニスのひび割れ ” の例として 私が販売した ミッテンバルトで 1997年 に製作されたチェロの写真をあげておきます。
当然ですがこの ” ねじれ ” は 上下ブロック間の関係で発生していますので 反対側のロワーブロック側でも カウンター型の動きが発生します。
下のビオラのエンドピンホールからのニスひび割れは このために入りました。
これは先ほど参考のためにあげさせていただいた【 ニスひび割れ記録図 】の a. ゾーンの『 うろこ状 』ニスひび割れとおなじタイプのひびがはいった ビオラの側板写真です。
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ここまでを上図で整理してみたいと思います。
ヴァイオリンは 『 G線を弓で弾くと‥ 』まずブロック端 ①と ブロック端 ②がネジレながら表板を押します。 これにより白色矢印部が尾根状に変形し剛性が高くなります。 その結果 この方向にスムーズに圧力が加えられます。この時 ① によりバスバー上端が押しあげられたことと ② によりバスバー下端ゾーンが押し下げられたことによって最低音を担当する表板( BASS ゾーン )は大きく窪み、次に位相が逆転するタイミングで大きく膨らむ変化( 上下動 )をくりかえします。
私は a. ゾーンの ニスひび割れは これにより生じ、b. ゾーンと c. ゾーンのニスひび割れは b. 側より c. 側の方が間隔が狭く入っていることから アッパーブロックが中央方向ではなく 主としてE線側よりのゾーンに圧力を加えたと痕跡と考えています。 これにより中音域( MIDRANGE )を担当するこのゾーンも共鳴音を発生させていると推測しています。
ヴァイオリンを鳴らしたときの 一連の動きは『 E線を弓で弾くと‥ 』また別のモードが発生するなど 複雑ですので 次の part 4 で 『 駆動系 』と 『 共鳴振動板 』として まとめたいと思います。
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私は ヴァイオリンの ” 響き ” は F字孔ヘリの振動によって得られる空気の粗密波と、弦による上下ブロックの揺れが瞬間的に響胴のなかの振動ゾーンの『 あそび 』を生み これが端緒となって発生した共鳴音との二つが合成されたものと考えています。
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この『 あそび 』については ” 例え ” として 弦の振動でイメージしていただきたいと思います。
弦楽器に張られた弦で考えてみると ‥ 弦が横にゆれるためには はじめに弦が伸びなければ弦はピクリとも動けません。つまり 弦は伸びたことにより 初めて横にゆれることが可能となるのです。ですから弦楽器の低音弦を鳴らす場合、弓で最初に 縦方向( 弦が張ってある同一方向 )に『 あそび 』がうまれるように弦をのばし、次に横ゆれをつくり出す動作をすれば 小さな力で素早い立ち上がりが実現できるそうです。
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私は 平面振動板の場合にも共鳴振動を発生させるには 同じプロセスが有効と考えています。
とくに『 箱状 』の響胴を変形させるには『 ねじる 』ことが最小限のエネルギーで最大の結果( 変形 )を生みだす 効率的な方法として弦楽器では多用されていると考えています。
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この続きは 『 ヴァイオリンの調整技法についてのお話しです。 ( part 4 ) 』 に移ります。
http://www.jiyugaoka-violin.com/2015/archives/32566
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